社是、企業理念の追求
『互譲協調』とは、「人と人との和」を大切にし、思いやり・助け合いの精神の下、何事にも使命感と自責心をもって臨み、組織の相乗作用による高い目標・目的を達成することで、社会や社業に貢献する姿勢を意味しており、当社創業以来脈々と受け継がれている基本的な価値観です。私たちはこの社是の精神に基づき、事業やステークホルダーが直面する諸課題の解決に取り組み、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
近年、地球温暖化とそれに伴う気候変動などの環境問題が様々な地域で顕在化していますが、この要因の一つと言われるCO2の削減のため、自動車シートの軽量化技術の開発に取り組んでいます。
また、急速に高齢化が進む各国において、高齢運転者による交通事故の増加が社会問題化していますが、ドライバーシートを介した運転者への触覚・聴覚的刺激により「気づき」を促す運転支援システムを開発し、交通事故低減に取り組んでいます。
企業理念である「技術の創造」を通じた社会貢献が当社グループの持続的発展を支える“見えざる資本”になり、結果としてお客様からの信頼を得て企業価値を高め、かつステークホルダーの皆様から「選ばれ続ける企業」になることを当社は目指しています。
マテリアリティへの取り組みと2030ビジョンの実現に向けて
2025年5月に発表した2025年度~2027年度の中期経営計画 TVE(Transformative Value Evolution) Wave2 2027の策定においては、事業環境やリスク・機会の分析を行い、ステークホルダーの視点から改めて重要課題を抽出し、当社事業活動と重要課題の繋がりを捉え直し、3つのマテリアリティを特定すると共に2030年ビジョンを策定しました。
<2030年ビジョン>
社是『互譲協調』に沿い、イノベーションにより提供価値を変革し競争力・収益力を高めると同時に社会課題への対応を通じサステイナブル社会の実現に貢献する。
<マテリアリティ>
(1)イノベーションと事業を通じた社会課題への対応(価値の提供)
お客様の期待を超える提案力や事業競争力、収益力を備え、ステークホルダーから選ばれ続ける企業になるとの思いを込めています。
(2)サステイナブル社会の実現への貢献と信頼に基づき選ばれ続ける企業になるための真摯な事業運営
これまでと変わらない真摯な事業運営と安定した経営基盤を通じ、持続可能な社会づくりに貢献していく、というステークホルダーへの約束を示すものです。
(3)価値創造に向け自律的に行動できる人財と風土の醸成
TVEの狙いである「自己変革による価値の増進」に資するもので、タチエス版「人的資本経営の推進」のベースになるものです。私はTVE Wave2 2027の目標の実現の原動力は、内部に存在すると信じています。共創を通じ社員一人ひとりが自律的に行動し、個人と会社の成長が図れる人財と風土を醸成していきます。
マテリアリティの進捗状況は、非財務KPIを通じ共有してまいります。
私たちは新中期経営計画 TVE Wave2 2027で規定した、現有事業での持続的な価値向上と共に2030年に向けた成長戦略の推進を通じ、企業価値向上を図ってまいります。同時に2030年ビジョンと3つのマテリアリティを活動の基盤に置き、社会的価値と経済的価値の創出を両立する事業活動を推進してまいります。
2025年5月
株式会社タチエス
代表取締役社長 山本 雄一郎