先進技術

スマートシェル

将来自動運転化が進むにつれ、車での移動時間は隙間時間となり、車室内での過ごし方は多様化していくと考えます。
パーソナライズされた空間で没入感を提供することで車室内体験の質を向上させることを目指しています。
5感にアプローチしてハードとソフトを融合し、クロスモーダルに体験の質を向上させることが狙いです。



・パーソナライズ空間を実現するためのシェルユニット構造
・感覚器を刺激する機能デバイス搭載




・コンテンツ(映像+音響+香り+振動)
 コンテンツに合わせ機能を連動させ、 クロスモーダル的に乗員の五感を刺激し、没入感を演出



開発進度

ハプティクスシート

将来、車両は多機能化し、装備が増えることに伴い乗員の視覚や聴覚で情報を取得する機会がより一層増える見込みです。当社は、視覚や聴覚以外の他の感覚器で情報を提供することができないかと考えました。
現状でも知らない道を走っているとき、ナビの画面を見逃したり、音声を聞き逃して右に曲がり損ねたということを誰しもが経験しているのではないでしょうか。
常に体に触れているシートの触覚刺激であれば見逃し、聞き逃しを避けることが期待できることから、触覚技術(ハプティクス)に着目しました。


触覚の仮想体感を用いた乗員への情報提示技術開発を進めています。シート内に設置した複数の振動子からの振動をそれぞれ個別に時間や強弱制御することで、点ではなく線の情報としての提示が可能となり、方向や簡単な文字・数字といった内容が乗員に伝達できる見込みです。

開発進度

移動マイルーム

移動マイルームは「移動するマイルーム・パーソナルな生活空間」をコンセプトとし、通常の生活と同等の行動をする空間、乗員にとってパーソナルな移動する空間の実現を目指しています。自動車の車室内は狭くて窮屈!という概念から、壁面スライド、スライドドアに伸縮シートを搭載することによって、車室内とは思えないラグジュアリーな空間へ生まれ変わります。

移動マイルーム室内

壁面ロングスライド

スライドドア連動伸縮シート

家と共存して生活の価値を高めることができる空間として、“家のリビング+α(嬉しさ)“を想定し、家族や友人など多人数で愉しめる空間、自分だけの快適で心地良い空間であったりと場面ごとに空間をお愉しみいただけます。
当社は自動運転化が進み、車室内の空間がさらに自由に使える未来を想定した開発も進めています。

オーナー用 移動マイルーム

デスクワークが中心の空間 仕事、勉強、時には息抜き…
集中して作業をしたい時に

マイルーム+α

親しい友人との会合 / 旅行の移動手段 兼 部屋 として

家族用 移動リビングルーム

周りを気にせず 子供と過ごせるセカンドリビングルームとして

オーナー用 アトリエ

趣味に没頭できる自分仕様の空間

スマートスイッチ

将来、車両は多機能化し、装備が増えることに伴い乗員の操作タスクも増加する見込みです。乗員の負担を軽減するため物理スイッチでの操作を減らしたいというニーズがあると考えます。
また、従来のシートスイッチは主にシートクッション側面下部の手動操作のため、スイッチを直接目視で確認できません。乗員はスイッチを手で掴み、シート位置の調整を運転姿勢とは違う不安定な姿勢で行う必要があり、うまく調整できたと思ってもいざ運転姿勢になると微妙に位置が合わないといったことがありました。これらの課題解決のために、自然な手の位置で容易に操作でき、かつ物理操作を低減できるインターフェースの開発に取り組んでいます。

 
                           
             
 スイッチの多い車室内  従来のシートスイッチ操作


一つのインターフェースで複数デバイス操作できるようにすることにより、操作タスクの低減を実現します。アームレスト上にスイッチを配置することで手元での操作が可能となり、スイッチアクセス性が向上します。また、アームレストにスイッチを埋め込むことでデザインの自由度が向上します。



開発進度

シート回転機構

自動運転化が進むと、車室内は単なる移動時間ではなく過ごし方が多様化すると考えます。そこで、乗員のプライベート空間と乗員同士のコミュニケーションシーンを切り替えるデバイスが必要と考え、回転機構の開発に取り組みました。
シートが運転席と助手席で向かい合うように内側に回転すれば、相手の表情が見え、非言語情報が増えることによりコミュニケーションが向上します。逆に外側に回転すれば、相手を視界から外しプライベートの空間を築くことができたり、外の景色が見えやすくなるためリラックスに繋がります。
当社研究結果では、内側・外側それぞれ20度ずつ回転すれば十分にその効果が得られることが分かりました。この小回転角を実現する回転機構の開発を進めております。


   
 コミュニケーションシーンイメージ  プライベートシーンイメージ


従来シートに搭載されているスライド機構を活用し、省スペースかつ軽量な機構となっています。
厚み:他社に比べ50%減   ※当社調べ
重量:パワー仕様にて最軽量  ※当社調べ、スライド部品を除く


開発進度